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    みつばちの里 Honeybee Keeper

    『ニホンミツバチ』『里山の自然』についての情報源

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    雄蜂と黄金比の関係

    映画にもなったベストセラー「ダビンチ・コード」を読んだ方は記憶されているだろうか?
    登場人物であり主人公のラングドン教授は大学の講義の中で学生とこんなやり取りをした・・・

    「ミツバチの群れにおける雄と雌の個体数の関係について学んだことは?」
    「ありますよ。雌の数は常に雄を上まわります」
    「正解。では、世界中どのミツバチの巣を調べても、雌の数を雄の数で割ると同じ値が得られることは知っているかい」
    「えっ?」
    「そう、黄金比になるんだ」・・・

    ???・・・養蜂家ならこんなことはありえないとすぐさまに気がついたはずです。
    黄金比とは記号ではφ(ファイ)ともあらわされ、分数では表すことのできない無理数のひとつです。
    (よく似た数に円周率 π(パイ)があります)
    φ=(1+√5)÷2 少数を使ってあらわすと 1.618033988749895… というふうに小数点以下が無限に規則性なく続きます。
    ラングドンの講義のとおりならば、雌の数が1万匹だとすると、雄の数は6180匹ということになりますが、実際には雄蜂の数はどんなに多くても1割(雌1万匹に対し雄が1000匹)もいないでしょう。しかも、季節によって雄蜂は増えたり減ったりします。雄蜂は秋には巣から追い出される運命ですので、冬になれば巣には雄蜂はほとんどいません。

    ハーバード大のラングドン教授といえども人の子なのですから、間違いは大目にみるとしましょう・・・(^v^)
    では、黄金比と雄蜂は無関係なのか?というと実はそうでもありませんでした・・・
    雄蜂は無性卵から生まれます。つまり、雄蜂にはお父さんはいません。(→くわしくは「雄蜂のお父さんは?」をみてください)

      あるオスバチ 世代セダイマエ 世代セダイマエ 世代セダイマエ 世代セダイマエ 世代セダイマエ 世代セダイマエ 世代セダイマエ
    メスオス 13 21
    メスオス 0:1 1:0 1:1 2:1 3:2 5:3 8:5 13:8
    メスオス 0   1 2 1.5 1.666666 1.6 1.625

    さて、上の表を参考に雄蜂の系統を見ていくことにしましょう。ある雄蜂(1匹)の1世代前には母♀(1匹)しかいません。2世代前には祖母♀と祖父♂(合わせて2匹)がいます。3世代前には曾祖母♀2匹と曾祖父♂1匹(合わせて3匹)がいます。4世代前には♀3匹と♂2匹(合わせて5匹)…といったようにある雄蜂の系統をたどっていくと・・・
    1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,233… といった数字の並び(数列)ができます。
    よくみると、この数列は隣り合った数字を足した数字が次の数字になるという法則があります。
    このような数列のことを”フィボナッチ数列”といいます。(ダビンチ・コードでもたびたび出てきましたね)
    さてそれではフィボナッチ数列の隣り合う数字の大きい方を小さいほうで割ってみましょう。例えば・・・

        8÷5=1.6
      21÷13=1.6153846…
      89÷55=1.6181818…
    233÷144=1.6180555…

    お気づきになりましたか?
    後のほうになるほど答えがどんどん黄金比に近づいています。

    では今度は世代ごとの雌:雄の比をみていきましょう。
    1世代前は1:0、2世代前は1:1、3世代前は2:1、以降3:2、5:3、8:5、13:8・・・
    なんと!雌:雄の比はフィボナッチ数列の隣り合う数字になります!
    つまり世代をさかのぼるほど(雌の数)÷(雄の数)は限りなく黄金比に近づいていきます。

    このように黄金比は巣の中の雌蜂の数と雄蜂の数の比には関係ありませんが、雄蜂の系統には大いに関係があることが分かりました。きっと作者はどこかで勘違いをおこしたんでしょうね。

    | ミツバチ・はちみつのお話 | 01:26 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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